洗面所とトイレが一緒は汚い?衛生対策とメリット・デメリット

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洗面所とトイレが一緒は汚い?衛生対策とメリット・デメリット
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物件探しをしていると、洗面所とトイレが一緒の間取りを見かけることがあります。

海外では一般的ですが、日本ではまだ馴染みが薄いかもしれません。

トイレと洗面所が一緒になっている言い方は様々ですが、そもそも洗面所とトイレが一緒なのはなぜですか?と疑問に思う方も多いでしょう。

この記事では、洗面所とトイレが一緒のメリット・デメリットを整理し、多くの方が気にする匂いや衛生面への具体的な対策を解説します。

また、賃貸でもできる仕切りのアイデアや、おしゃれに見せるインテリア術も紹介。

さらに、一人暮らしでの使い勝手はどうか、悩みがちなスリッパや歯ブラシの置き場についても触れていきます。

この間取りの特徴を理解し、快適な空間づくりのヒントを見つけてください。

記事のポイント
  • 一体型間取りの呼び方や採用される理由がわかる
  • メリットとデメリットを具体的に比較できる
  • 衛生面や匂いに対する具体的な解決策がわかる
  • 賃貸でも可能な仕切り方やインテリアの工夫がわかる
目次
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洗面所とトイレが一緒の間取り基礎知識

トイレと洗面所が一緒になっている言い方は?

筆者作成イメージ:トイレと洗面所が一緒になっている言い方は?

トイレと洗面所が一緒になっている間取りには、いくつかの呼び方があります。

このタイプは、欧米の住宅でよく見られるスタイルから「ヨーロピアンセパレート」や「アメリカンセパレート」と呼ばれることがあります。

日本では、浴室、洗面台、トイレがすべて独立している「3点セパレート」が好まれる傾向にありますが、洗面台とトイレが同じ空間にあるタイプも増えています。

ただし、これらの用語は不動産会社や建築会社によって定義が異なる場合があるため、絶対的なものではありません。

また、単に「洗面・トイレ同室」や、洗面所が脱衣所を兼ねている場合は「洗面脱衣室(トイレ付き)」といった、より直接的な表現も使われます。

浴室、洗面台、トイレがすべて一つの空間にまとめられている場合は「3点ユニットバス」と呼ばれますが、これは洗面所とトイレが一緒のタイプとは区別されるのが一般的です。

洗面所とトイレが一緒なのはなぜですか?

筆者作成イメージ:洗面所とトイレが一緒なのはなぜですか?

洗面所とトイレが一緒の間取りが採用される主な理由は、スペースの効率化と建築コストの削減にあります。

まず、最大の理由として挙げられるのが、限られた面積を有効活用できる点です。

トイレと洗面所を別々の個室として設ける場合、それぞれに壁や扉が必要となり、その分の面積が必要になります。

いっぽう、これらを一つの空間にまとめることで、仕切り壁や扉、そして廊下などの動線スペースを削減できます。

削減した分のスペースを、リビングや寝室、収納といった他の居住空間に割り当てることが可能になるのです。

これは特に、土地価格が高い都市部のマンションや、コンパクトな設計が求められるワンルーム・1Kといった賃貸物件で大きな利点となります。

また、水回りの設備(給排水管など)を一箇所に集中させることで、建築時の配管工事が簡素化され、コストダウンにつながるという側面もあります。

【参照:総務省統計局 – 「住宅・土地統計調査」

洗面所とトイレが一緒のメリット

筆者作成イメージ:洗面所とトイレが一緒のメリット

洗面所とトイレを一つの空間にまとめることには、いくつかの具体的なメリットが存在します。

空間の開放感とスペース効率

最大の利点は、空間を広く使えることです。

別々に設ける場合に必要だった壁や扉が不要になるため、その分の面積が解放されます。

これにより、個々のスペースは狭くても、全体としては圧迫感が少なく、開放的な空間に感じられます。

また、削減できたスペースを他の部屋や収納に充てることができ、住居全体のレイアウトにゆとりが生まれます。

掃除の効率化

水回りが一箇所に集約されているため、掃除の手間が軽減される点も魅力です。

床掃除は一度で済みますし、洗剤や掃除用具の置き場所も一箇所で管理できます。

トイレ掃除の際に、すぐに洗面台で手を洗ったり、雑巾をゆすいだりできるため、動線が非常にスムーズです。

バリアフリーへの対応

空間が広くなることで、バリアフリー対策を施しやすくなります。

車椅子での利用や介護が必要な場合、狭い個室では動きが制限されますが、一体型の広い空間であれば、介助スペースを確保しやすくなります。

また、トイレから洗面台への移動に扉の開閉や段差がないため、高齢者の方にとっても安全性が高まります。

【参照:国土交通省 – 「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」

デザインの自由度

壁による制約が少ないため、インテリアデザインの自由度が高まるという側面もあります。

例えば、広い壁面を活かしてタイルやアクセントクロスを使用したり、大きめの窓を設置して明るく開放的な空間を演出したりすることも可能です。

海外のホテルのような、スタイリッシュなデザインを実現しやすいとも言えるでしょう。

トイレと洗面所が一緒だとどんなデメリットがありますか?

筆者作成イメージ:トイレと洗面所が一緒だとどんなデメリットがありますか?

多くのメリットがある一方で、洗面所とトイレが一緒の間取りには、日本人の生活習慣や感覚からくるいくつかのデメリットも存在します。

衛生面・匂いへの懸念

最も多く挙げられるのが、衛生面や匂いに関する不安です。

トイレと、歯磨きや洗顔を行う洗面台が同じ空間にあることに抵抗を感じる人は少なくありません。

特に、歯ブラシやタオルなどにトイレの匂いや雑菌が付着するのではないかという懸念は根強いものがあります。

同時利用の制約

家族や同居人がいる場合、利用タイミングの重複が問題になります。

誰かがトイレを使用している間は、他の人が洗面所を使ったり、脱衣所を兼ねている場合はお風呂に入ったりすることができません。

特に朝の忙しい時間帯などは、洗面所の使用が集中するため、不便を感じる場面が多くなる可能性があります。

来客時のプライバシー

来客時にトイレを貸す際、プライベートな空間である洗面所や脱衣所も見られてしまうことに抵抗を感じる場合があります。

歯ブラシや化粧品、洗濯物など、生活感が出やすいアイテムが置かれている場所でもあるため、来客が多いご家庭では使いづらさを感じるかもしれません。

収納スペースの問題

間取りによっては、バスマットやトイレマットの置き場に困るケースがあります。

また、脱衣所を兼ねている場合、タオル類や着替え、洗剤のストックなど、収納すべき物が多くなりますが、十分な収納スペースが確保しにくいこともあります。

汚い?衛生面と匂いの課題

筆者作成イメージ:汚い?衛生面と匂いの課題

洗面所とトイレが一緒の間取りを選ぶ際に、多くの人が「汚いのではないか」という衛生面や匂いの課題を懸念します。

衛生面(雑菌の飛散)

衛生面で特に心配されるのが、トイレの水を流す際に発生する目に見えない水しぶき、いわゆる「エアロゾル」の飛散です。

一般的に、トイレの洗浄水には雑菌が含まれている場合があるとされており、水を流す際の飛沫が空間内に置かれた歯ブラシやタオルなどに付着することを心配する声もあります。

また、洗面所は湿度が高くなりやすいため、トイレ空間と一緒になることで、湿気がこもりやすくなり、カビや雑菌が繁殖しやすい環境になるのではないかと心配する声もあります。

匂いの拡散

匂いに関しても大きな課題です。

トイレは、どうしても使用時に匂いが発生しやすい場所です。

その匂いが、仕切りのない洗面所空間全体に広がりやすく、洗面所を使いたいときに不快に感じることがあります。

特に、タオルやバスマットなどに匂いが移ってしまうことを懸念する人も多いです。

これらの課題は、この間取りの快適性を大きく左右する要因となります。

ただし、これらの課題は、近年の設備や設計の工夫によって、ある程度軽減することが可能です。

【参照:LIXIL(株式会社LIXIL) – 「トイレのエアロゾル飛散とは?」

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洗面所とトイレが一緒の空間を快適に

匂いや衛生面への具体的な対策

筆者作成イメージ:匂いや衛生面への具体的な対策

前述の通り、洗面所とトイレが一緒の間取りでは衛生面や匂いが課題となりますが、適切な対策を講じることで、これらの不安は大幅に軽減できます。

換気の徹底

最も大切なのは換気です。

窓がある場合はこまめに開けて空気を入れ替え、窓がない場合でも換気扇を24時間稼働させることをお勧めします。

強力な換気扇や、自動で匂いを感知して作動するタイプの設備を選ぶと、より効果的です。

【参照:厚生労働省 – 「換気の方法」

トイレの蓋を閉めて流す

衛生面での基本的な対策として、トイレの水を流す際は必ず便座の蓋を閉める習慣をつけましょう。

蓋を閉めてから水を流すことで、エアロゾル(水しぶき)の飛散をある程度抑えることができ、衛生面での安心感につながると考えられます。

消臭・防臭アイテムの活用

匂い対策として、高性能な消臭スプレーや置き型の消臭剤芳香剤を適切に配置します。

最近では、壁紙自体に消臭・調湿機能があるもの(エコカラットなど)を壁面に施工するのも良い方法です。

また、便器自体に自動脱臭機能がついているモデルを選ぶのも有効です。

こまめな掃除

水回りを清潔に保つ基本は、やはり掃除です。

トイレ周りだけでなく、洗面台や床、壁なども含めて、こまめに拭き掃除を行うことで、匂いの元となる汚れやカビの発生を防ぎます。

これらの対策を組み合わせることで、一体型の空間でも清潔で快適な状態を維持することが可能になります。

【参照:TOTO株式会社 – トイレの衛生に関するQ&Aや、菌や汚れに関する研究開発情報ページ

賃貸でもできる仕切りのアイデア

洗面所とトイレが一緒の間取りで、特に来客時などにプライバシーや衛生面が気になる場合、完全に空間を分離しなくても、簡易的な仕切りを設けるだけで心理的な抵抗感は大きく変わります。

賃貸物件で壁に穴を開けられない場合でも、簡単に設置できる仕切りのアイデアはいくつかあります。

ニトリの「ワンタッチ式 突っ張りカーテンポール」という商品を使うアイデアもあります。

参考画像:ニトリ「ワンタッチ式 突っ張りカーテンポール

これは床と天井の間に伸縮式のポールを取り付けられるアイテムです。

天井に段差があっても設置できるため、部屋の間仕切りや目隠しにも活用できます。

【ニトリ公式】『ワンタッチ式 突っ張りカーテンポール

突っ張り棒とカーテン

最も手軽でコストも抑えられる方法が、突っ張り棒(テンションポール)とカーテン(シャワーカーテンや好みの布)を組み合わせる方法です。

天井近くに突っ張り棒を設置し、カーテンを吊るすだけで、トイレ空間と洗面空間を視覚的に仕切ることができます。

シャワーカーテンであれば、防水・防カビ加工が施されているものも多く、湿気が多い場所でも安心です。

使わないときはカーテンを開けておけば、開放感を損ないません。

ロールスクリーンやアコーディオンカーテン

もう少し本格的に仕切りたい場合は、天井や壁に突っ張り式で設置できるロールスクリーンアコーディオンカーテン(パネルドア)も市販されています。

これらは、カーテンよりもスッキリとした見た目になり、空間をしっかりと区切ることが可能です。

設置するスペースの幅や高さを正確に測ってから購入することが大切です。

パーテーション(衝立)

置き型のパーテーション(衝立)を利用する方法もあります。

移動が簡単で、デザインも豊富なため、インテリアに合わせて選ぶことができます。

ただし、床に置くため、スペースが狭いと圧迫感が出たり、掃除の際に邪魔になったりする可能性もあるため、サイズ感には注意が必要です。

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おしゃれに見せるインテリア術

筆者作成イメージ:おしゃれに見せるインテリア術

洗面所とトイレが一緒の空間は、壁による制約が少ないため、インテリアの工夫次第で非常に「おしゃれ」な空間に仕上げることが可能です。

配色と素材感の統一

空間全体に統一感を持たせることが、洗練された印象を与える鍵となります。

床材、壁紙(クロス)、洗面台、収納棚などの色調を、ホワイト、グレー、ベージュ、木目調など、2〜3色程度に絞り込むと、スッキリとまとまります。

例えば、壁の一面だけをアクセントクロスにしたり、床にタイル調のクッションフロアを敷いたりするだけでも、雰囲気は大きく変わります。

照明の工夫

照明は空間の雰囲気を大きく左右します。

全体を照らすダウンライトだけでなく、洗面台のミラー周りにブラケットライト(壁付け照明)や間接照明を取り入れると、ホテルのような上質な陰影が生まれます。

明るさや色温度(昼白色、電球色など)を調整できる照明を選ぶのも良いでしょう。

見せる収納と隠す収納

生活感をいかに上手に隠すかがポイントです。

トイレットペーパーや掃除用具、洗剤のストックなどは、扉付きの収納棚やデザイン性の高いボックスに入れて「隠す収納」を徹底します。

いっぽうで、タオルやディフューザー、観葉植物など、あえて「見せる」アイテムは、色やデザインを揃えてディスプレイするように配置すると、空間のアクセントになります。

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一人暮らしでの使い勝手は?

筆者作成イメージ:一人暮らしでの使い勝手は?

洗面所とトイレが一緒の間取りは、一人暮らしの場合、非常に合理的な選択肢となることが多いです。

メリットがデメリットを上回る

一人暮らしであれば、家族がいる場合のデメリットとして挙げられた「同時利用の制約」「来客時のプライバシー」といった問題は、ほとんど発生しません。

自分一人しか使わないため、誰かに気兼ねすることなく、好きなタイミングでトイレや洗面所を使用できます。

来客の頻度が少なければ、プライバシーの問題も気にならないでしょう。

むしろ、「掃除が一度で済む」「居住スペース(居室)がそのぶん広くなる」といったメリットのほうが、日々の生活において大きく感じられるはずです。

衛生面・匂いへの意識は必要

ただし、一人暮らしであっても、衛生面や匂いへの配慮は必要です。

前述の通り、換気を徹底し、トイレの蓋を閉めて流す習慣をつけることが大切です。

掃除を怠ると、湿気と汚れでカビや匂いが発生しやすくなるため、こまめな清掃を心がける必要があります。

総じて、空間の効率性を重視する一人暮らしのライフスタイルにおいて、この間取りは非常に相性が良いと考えられます。

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スリッパや歯ブラシの置き場

筆者作成イメージ:スリッパや歯ブラシの置き場

洗面所とトイレが一緒の空間では、衛生面への配慮から「スリッパ」「歯ブラシ」の置き場に悩む方もいます。

スリッパの必要性と置き場所

スリッパを置くかどうかは、個人の感覚によりますが、衛生面を考慮して「トイレマット」「トイレスリッパ」は置かない、という選択をする人もいます。

床がフラットで掃除がしやすいため、むしろマット類はないほうが清潔に保てるとも考えられます。

もしスリッパを置く場合は、洗面所全体用として一つ置くか、トイレの前にトイレ専用として置くかになります。

来客時のみ、洗面所の入り口に来客用スリッパを用意するという方法も考えられます。

歯ブラシの衛生的な保管場所

歯ブラシの置き場は、最も配慮が必要なポイントかもしれません。

トイレのエアロゾル飛散を考慮すると、便器からなるべく距離を取り、理想を言えば「隠す収納」にするのが望ましいです。

最も簡単な対策は、洗面台の鏡裏収納(ミラーキャビネット)の中に歯ブラシホルダーを設置して保管することです。

それが難しい場合は、蓋付きの歯ブラシケースや、扉付きの棚の中に収納することをお勧めします。

どうしても出しっぱなしにする場合は、便器から離れた位置に置き、歯ブラシ自体にカバーを付けるなどの工夫をすると良いでしょう。

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まとめ:洗面所とトイレが一緒の間取りの対策と注意点

最後に洗面所とトイレが一緒のメリット・デメリットと衛生面での注意点を以下にまとめます。

  • 洗面所とトイレが一緒の間取りは、スペース効率を最大化するために採用される
  • 主な呼び方には「アメリカンセパレート」や「ヨーロピアンセパレート」がある
  • 主な理由は、壁や扉を減らし、居住空間を広く確保するため
  • 水回り設備を集約することで、建築コストを削減できる側面もある
  • メリットは、空間が広く開放的に感じられること
  • 水回りが集約され、掃除の動線が短く効率的であること
  • 段差や扉が少なく、バリアフリー対応がしやすいこと
  • デメリットは、衛生面や匂いに対する心理的な抵抗感
  • 家族がいる場合、トイレと洗面所の同時利用ができないこと
  • 来客時にプライベートな空間を見られてしまうこと
  • 対策として、トイレの蓋を閉めて流すことで飛沫飛散を抑えられる
  • 換気扇の常時稼働やこまめな掃除が匂いやカビ防止に不可欠
  • 賃貸でも突っ張り棒とカーテンで簡易的な仕切りは設置可能
  • 一人暮らしでは、デメリットよりもスペース効率の良さというメリットが上回る場合が多い
  • 歯ブラシは、鏡裏収納や蓋付きケースに入れ、衛生面に配慮するのが望ましい

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