エアロゲル布団のデメリットとは？買ってはいけない人と寒さの真実

宇宙服素材で話題のエアロゲル布団ですが、購入を検討する中で「本当に暖かいの？」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

特にエアロゲル布団のデメリットとして、暖かくないという評判や寒いと感じるケース、実際の口コミでの評価は気になるところです。

また、寿命や耐久性はどれくらいなのか、洗濯はできるのかといった点や、ニトリや西川、ブレインスリープといった有名メーカー製品との比較も重要な判断材料になります。

重さや音に関する使用感も含め、決して安くはない買い物だけに失敗は避けたいですよね。

口コミで判明したエアロゲル布団のデメリット

「宇宙服に使われる断熱材」というキャッチコピーは非常に魅力的ですが、実際に毎日使う寝具として見た場合、ユーザーからは意外な不満の声も上がっています。

ここでは、実際に使用した人の口コミや評判から見えてきた、カタログスペックだけでは分からないリアルな弱点について、私なりの視点を交えて解説していきます。

暖かくない上に寒いと感じる理由

エアロゲル布団の最大の売りは「圧倒的な断熱性」のはずですが、口コミを見ていると「思ったより暖かくない」「むしろ寒い」という感想がチラホラ見受けられます。

これは本当に不思議ですよね。

断熱性能自体は高いはずなのに、なぜ寒さを感じてしまうのでしょうか。

その大きな原因は、布団の「体へのフィット感（ドレープ性）」の欠如にあるようです。

羽毛布団のようにふわっと体に沿ってくれる素材だと、肩口や背中の隙間が自然に埋まります。

しかし、エアロゲル素材はシート状に加工されているため、どうしても「剛性（硬さ）」が出てしまうんですよね。

その結果、体の上に「板」を乗せているような状態になり、体と布団の間に大きな隙間ができてしまいます。

この隙間から冷たい空気が入り込む現象（コールドドラフト）が起きると、いくら素材自体の断熱性が高くても、布団の中は一向に暖まりません。

【ポイント】
特に、寝相が激しい方や痩せ型の方は、隙間ができやすく寒さを感じやすい傾向にあります。

蒸れる不快感と湿気の逃げにくさ

次に多かった不満が「蒸れる」「寝汗がひどい」という点です。

エアロゲル布団は、熱を遮断することにかけては最強クラスですが、それは同時に「湿気の逃げ場もない」ということを意味している場合が多いんです。

多くの製品では、エアロゲルシートや断熱のためのアルミ層を重ねた多層構造になっています。

これが、まるでサウナスーツやビニールシートのように湿気を閉じ込めてしまうんですね。

人間は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われていますが、羽毛や綿などの天然素材は、この湿気を吸って外に吐き出す「呼吸」をしてくれます。

一方でエアロゲル布団は、この呼吸機能が弱いため、布団の中の湿度が上がりすぎてしまい、不快な「湿気による暑さ」を感じて目が覚めてしまうことがあるようです。

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【注意】
真冬の極寒時には頼もしいですが、春先や秋口など、気温が少し上がると途端に暑すぎて使えなくなる「使用期間の短さ」もデメリットと言えます。

【参照：厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠のための環境」】

音がうるさいシャカシャカ音の正体

これは意外と盲点なのですが、「音がうるさくて眠れない」という口コミも無視できません。

先ほどお話ししたように、エアロゲル布団は不織布やアルミ蒸着シートなど、異なる素材を何層にも重ねて作られています。

寝返りを打つたびに、これらの素材が擦れ合って「シャカシャカ」「ガサガサ」という摩擦音が発生してしまうんです。

日中の生活音の中では気にならないレベルでも、静寂に包まれた寝室で、しかも耳元でこの音が鳴ると、かなり気になりますよね。

特に音に敏感な方や、眠りが浅い方にとっては、この「紙を丸めるような音」が入眠の妨げになってしまう可能性があります。

悪い口コミに多い肌触りの固さ

毎日肌に触れるものだからこそ、肌触りは重要です。

しかし、エアロゲル布団には「ゴワゴワする」「硬い」という評価も少なくありません。

羽毛布団のような「ふんわりと雲に包まれるような感覚」を期待して購入すると、そのギャップに驚くかもしれません。

シート状の断熱材が入っている構造上、どうしても全体的にハリがあり、しなやかさに欠けてしまいます。

「布団に入った瞬間の、あの幸せな柔らかさが好き」という方にとっては、機能性以前に、この触り心地の面で満足度が下がってしまう可能性があります。

重さが足りず落ち着かない不安感

エアロゲル布団は非常に軽量なものが多いですが、これが逆に「軽すぎて不安」「落ち着かない」というデメリットになることもあります。

実は人間には、適度な重み（圧迫刺激）を感じることで安心感を得て、リラックスモードに入れるという性質があるそうです。

昔ながらの綿布団や、適度なボリュームのある羽毛布団に慣れていると、エアロゲル布団の軽さは「守られている感じ」がしなくて、ソワソワしてしまうかもしれません。

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【メモ】
物理的にも、軽すぎると寝返りの勢いでベッドから滑り落ちやすくなります。
「朝起きたら布団が床に落ちていて寒かった」なんてことになったら本末転倒ですよね。

購入前に知るべきエアロゲル布団のデメリット

使い心地だけでなく、お財布事情やメンテナンスの面でも、購入前に知っておくべき現実的なデメリットがあります。

ここからは、コストパフォーマンスや管理のしやすさについて深掘りしていきましょう。

寿命と耐久性は羽毛より短いのか

決して安くはない買い物ですから、どれくらい長く使えるのかは気になりますよね。

一般的に、質の良い羽毛布団は、メンテナンスや打ち直し（リフォーム）をすることで10年、15年と使い続けることができます。（参照：日本羽毛製品協同組合（日羽協）「羽毛ふとんのリフォーム」）

対してエアロゲル布団を含む化学繊維の布団は、メーカー公称でも寿命は3年〜5年程度とされていることが多いです。

中綿のポリエステルがヘタってしまったり、樹脂加工が経年劣化したりするためですが、残念ながら羽毛布団のように「打ち直し」で再生させることはできません。

寿命が来たら、そのまま粗大ゴミとして捨てるしかないのです。

初期費用だけでなく、数年ごとに買い替えるコスト（ライフサイクルコスト）を考えると、実は羽毛布団よりも割高になってしまう可能性があります。

「結局、長く使えてコスパが良いのはどっち？」と迷ったら、やはり王道の西川を選んでおけば間違いありません。 

エアロゲル布団と同じ5万円〜8万円の予算があれば、西川なら高品質なグースダウンが手に入ります。

こちらはメンテナンスすれば10年以上持ちますし、何より「布団に入った瞬間の、あのふんわりした幸福感」は、化学繊維では絶対に味わえない特権です。 

西川で選ぶなら？失敗しない「3つの正解」

「西川が良いのは分かったけど、種類が多すぎて選べない！」

そんな方のために、エアロゲル布団の予算（5万〜8万円）で手が届く、間違いのない3つのタイプを厳選しました。

あなたの優先順位に合わせて選んでみてください。

1. 【王道】迷ったらコレ！「ヨーロッパ産グースダウン90%」

• こんな人におすすめ：
  • 失敗したくない、バランス重視の人
  • 「動物のニオイ」が心配な人
• 選ぶ理由： エアロゲル布団を検討する方が一番気にするのが「ニオイ」です。
  安価な「ダック（アヒル）」ではなく、草食でニオイの少ない「グース（ガチョウ）」を選んでください。
  西川のグース90%モデルは、暖かさ、寿命、ニオイの少なさのバランスが完璧で、5万円前後で購入可能です。
  エアロゲル布団と同じ価格で、寿命が倍以上（10年〜）あるため、コスパは最強です。

2. 【極暖】寒がりなあなたへ「マザーグース93% 」

• こんな人におすすめ：
  • 「エアロゲル布団は寒い」という口コミを見て不安になった人
  • とにかく圧倒的な暖かさが欲しい人
• 選ぶ理由： 「マザーグース」は、飼育期間が長い親鳥の羽毛で、ダウンボールが大きく保温力が段違いです。
  さらに、西川が得意とする「2層キルト（ツインキルト）」構造のものを選べば、縫い目からの放熱をシャットアウトできます。
  エアロゲル布団の弱点である「隙間風」とは無縁の、朝までポカポカの幸せを約束してくれます。

3. 【清潔】洗いたい派へ「コインランドリー対応羽毛布団」

• こんな人におすすめ：
  • 「家で洗える」という理由でエアロゲル布団に惹かれていた人
  • 子供やペットがいて衛生面が気になる人
• 選ぶ理由： 「羽毛は洗えない」というのは過去の話です。
  西川には、特殊な縫製と加工により、コインランドリーで丸洗い＆乾燥ができるモデルが存在します。
  「天然素材の寝心地」と「化学繊維のメンテナンス性」を両立したハイブリッドな選択肢として、清潔好きの方に大人気です。

ブレインスリープと他社製品の比較

エアロゲル寝具の中でも特に有名な「ブレインスリープ」シリーズですが、価格はシングルサイズでも数万円〜と、高級羽毛布団に匹敵する価格帯です。

確かに機能性は高く、温度調整などの工夫も凝らされていますが、コストパフォーマンスという観点で見ると、慎重な検討が必要です。

この価格帯であれば、信頼できるメーカーのグースダウン（ガチョウの羽毛）を使った高級羽毛布団が十分に視野に入ります。

「最新テクノロジー」という付加価値にどれだけ魅力を感じるかですが、純粋な寝心地や耐久性を比較した場合、同価格帯の高級羽毛布団の方が満足度が高いケースも多いのではないかと私は感じています。

ニトリや西川の羽毛布団との比較

では、ニトリの機能性寝具や、老舗の西川の羽毛布団と比べるとどうでしょうか。

比較項目	高級エアロゲル布団	西川などの高品質羽毛	ニトリ等の機能性布団
価格帯	4万〜7万円	8万〜13万円	数千円〜2万円
寿命	3〜5年	10年以上（リフォーム可）	3〜5年
暖かさ	非常に高いがムレやすい	快適（湿度調整あり）	価格相応
リセール	ほぼ無し	価値あり	無し

こうして見ると、エアロゲル布団は立ち位置が少し難しいことが分かります。

安く済ませたいならニトリの「Nウォーム」などの吸湿発熱寝具で十分かもしれませんし、長く良いものを使いたいなら西川などのしっかりした羽毛布団に軍配が上がります。

エアロゲル布団は、「羽毛アレルギーがある」や「どうしても動物性の素材が嫌だ」という方にとっては素晴らしい選択肢ですが、それ以外の方にとっては、価格と性能のバランスが中途半端になりがちです。

洗濯の難しさと乾かないリスク

「家庭で洗える」ことを売りにしている商品も多いですが、これには大きな落とし穴があります。

確かに洗濯機に入れることはできるかもしれませんが、問題は「乾燥」です。

断熱性が高く、水を通しにくい構造になっているため、一度濡れると内側に水分が閉じ込められてしまい、驚くほど乾きません。

しかも、多くの製品で「乾燥機の使用はNG」とされています。

高温でエアロゲル層が傷んでしまうからです。

冬場の寒い時期に、分厚い布団を何日も陰干しして乾かすのは、現実的にはかなりハードルが高いですよね。

生乾きの状態で使ってカビの原因になったり、ニオイが発生したりするリスクも考慮する必要があります。

もし、どうしてもエアロゲル布団を使うのであれば、この「乾燥問題」への対策は必須です。

 構造上、天日干しだけでは内部の湿気が抜けきらないため、定期的に布団乾燥機で強制的に湿気を飛ばしてあげる必要があります。 

カビが生えてからでは遅いので、布団とセットで用意しておくことを強くおすすめします。（冬場、寝る前の温め用としても最強ですしね！） 

【必須級】エアロゲル布団のカビを防ぐ「ハイパワー布団乾燥機」おすすめ3選

記事内で解説した通り、エアロゲル布団は「湿気を閉じ込めやすい」という特性があります。

外干しだけでは完全に乾ききらないことも多く、油断するとカビやニオイの原因になってしまいます。

そこで、エアロゲル布団ユーザーにこそ使ってほしい、厚手の布団も貫通する「ハイパワーな布団乾燥機」を3つ厳選しました。

1. 【王道・最強】アイリスオーヤマ「カラリエ ハイパワーツインノズル（KFK-402）」

「どれを買えばいいか分からない」という方は、これを買っておけば間違いありません。

最強クラスのDCブラシレスモーターを搭載しており、風速・風圧ともに圧倒的です。

通気性の悪いエアロゲル布団であっても、その風圧で布団を持ち上げながら、隅々まで熱風を行き渡らせることができます。

付属のサイドフラップを使えば、布団の中に大きな空間を作れるため、乾燥効率が段違いです。

2. 【完ぺき主義】三菱電機「AD-PS80BC-H （ぽかサラPro）」

「絶対にカビさせたくない」「ダニも徹底的に退治したい」という慎重派の方には、あえて昔ながらの「マット（袋）タイプ」である本機をおすすめします。

最近の主流はホースを差し込むだけの手軽なタイプですが、この製品は乾燥マットで布団全体を包み込むため、熱の逃げ場がありません。

エアロゲル布団の弱点である「湿気のこもり」を、密閉空間で徹底的に焼き払うことができる、まさにクリニック級の一台です。

3. 【手軽さNo.1】象印「スマートドライ（RF-FA20）」

「ホースを伸ばしたりマットを広げたりするのは面倒くさい」という方には、象印のスマートドライが最強です。

マットもホースもなく、パッと開いてスイッチを押すだけで完了します。

エアロゲル布団は湿気が溜まりやすいため、理想を言えば毎日でも乾燥機をかけたいところ。

準備が0秒で終わるこの機種なら、毎日の湿気対策が苦にならず、常にサラサラの寝心地をキープできます。

【解決策】エアロゲルの弱点を補う「インナーケット」の選び方

ここまで解説した通り、エアロゲル布団は「断熱性は高いが、隙間ができやすく蒸れやすい」というクセのある寝具です。

この弱点をカバーして快適に眠るためには、自分と布団の間に挟む「インナーケット（毛布）」の素材選びが非常に重要になります。

あなたの悩みに合わせて、以下の2つのタイプから選んでみてください。

①「隙間風が寒い」「ゴワゴワ感が嫌」な人は……

エアロゲル素材の硬さが原因でできる「肩口の隙間」を埋めたいなら、とろけるような肌触りの「機能性化学繊維（マイクロファイバーなど）」がおすすめです。

圧倒的な柔らかさで体にピタッと密着し、冷気の侵入を物理的にシャットアウトしてくれます。

とにかく肌触りにこだわりたい人おすすめは西川の「WARMFEEL（ウォームフィール）」です。
まるで高級肌着のようなとろみがあり、薄手なのに吸湿発熱機能でポカポカになります。
エアロゲル布団のインナーとして最適解の一つです。

コストを抑えたい人おなじみのニトリ「Nウォーム」シリーズも優秀です。
静電気などの懸念は多少ありますが、手軽に隙間対策をするなら十分な機能を持っています。

②「蒸れて暑い」「寝汗でベタつく」人は……

蒸れと汗冷えを解消したい人おすすめは「ウール（羊毛）毛布」です。

エアロゲルが苦手な湿気の放出を、天然素材の毛布が肩代わりしてくれるため、朝までサラッとした快適な温かさが続きます。

まずはコスパ良く試したい人
おなじみのニトリ「ピュアウール毛布」がおすすめです。
天然ウール100%でありながら手頃な価格で、「呼吸する暖かさ」を初めて体験するには最適の一枚です。

品質と肌触りにこだわりたい人
老舗メーカー西川の「ウール毛布」を選べば間違いありません。
毛布の産地である泉大津などで作られた高品質なウールは、チクチク感が少なく、エアロゲル布団の内部湿度を強力にコントロールしてくれます。

（番外編）究極の柔らかさを求めるなら
「ウールのチクチクは絶対嫌！」という方は、「ザ・プレミアム・ソフゥール（掛毛布）」のようなメリノウール毛布も検討してみてください。
驚くほど柔らかく、洗濯機で洗えるため、エアロゲル布団のインナーとして最強の相棒になります。
【公式サイト：The PREMIUM Sofwool】

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【メモ】選び方のまとめ
・「寒さ・肌触り」を解決したいなら ➡ 西川 WARMFEEL や ニトリ Nウォーム
・「蒸れ・湿度」を解決したいなら ➡ ウール毛布

エアロゲル布団のデメリットのまとめ

ここまで、あえて厳しい視点でデメリットを挙げてきましたが、もちろんエアロゲル布団にも「薄くて暖かい」「ホコリが出にくい」「動物臭がしない」といった素晴らしいメリットがあります。

最後に、これまでの内容を踏まえて、エアロゲル布団が「向いていない人」と「向いている人」を整理しておきましょう。

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「宇宙技術」という言葉にワクワクしますが、睡眠は毎日のこと。

話題性だけでなく、ご自身の体質やライフスタイルに本当に合っているかどうか、じっくり検討してみてくださいね。