最近、ふとした瞬間に「あ、このソファーもう少し高さがあったらなぁ」と感じること、ありませんか?
実は、ルンバなどのロボット掃除機がスムーズに通れるように10cmの隙間を確保したい、あるいは立ち座りの動作を楽にしたいといった理由で、ソファーの高さを上げることを検討する方が増えています。
もちろん、新しいソファーに買い替えるのも一つの手ですが、愛着のある家具はそのまま使い続けたいですよね。
そんな時、頼りになるのが無印良品やカインズなどのホームセンター、そしてダイソーなどの100円ショップです。
継ぎ足を使ったり、専用のアジャスターで代用したり、あるいはDIYで自分好みにカスタマイズしたりと、実は手軽にできる方法はたくさんあるんですよ。
この記事では、失敗しないためのポイントや具体的なアイテム選びについて、私の経験も交えながらお話ししていこうと思います。
- ホームセンターで買える具体的な高さ調整アイテムの選び方
- 無印良品や100均グッズを使った手軽な代用・DIYアイデア
- 失敗の原因となるネジ規格の違いや安全性のチェックポイント
- ソファーのタイプ別に適した最適な高さ上げの方法
ソファーの高さを上げるならホームセンターで
ソファーの高さを変えるといっても、大掛かりなリフォームや専門的な工具が必要なわけではありません。
身近なホームセンターには、私たちの悩みを解決してくれる便利なアイテムがたくさん揃っています。
ここでは、目的や予算に合わせて選べる具体的な方法をいくつかご紹介していきますね。
ルンバが通る10cmの隙間を作る方法

ロボット掃除機、特にルンバをお使いの方にとって、ソファーの下は「魔の三角地帯」になりがちですよね。
掃除機が入っていけないと、どうしてもホコリが溜まってしまいます。
一般的なロボット掃除機がスムーズに走行するためには、床から約10cm以上のクリアランス(隙間)が必要だと言われています。
そこでおすすめなのが、既存の脚の下に敷くだけで高さを出せる「継ぎ足(かさ上げ台)」というアイテムです。
DCMやカインズなどのホームセンターに行くと、洗濯機用やテーブル用として販売されていますが、これをソファーに流用するのが一番の近道です。
特にDCMで扱っているような積み重ね可能なタイプなら、3cm、5cmと段階的に高さを調整できるので、「あと数センチ足りない!」という微妙な悩みも解決できますよ。
設置もソファーを持ち上げて置くだけなので、女性一人でも比較的簡単にできるのが最大のメリットですね。
【ネットで探すならこれが定番】
ホームセンターに行く時間がない場合、Amazonなどで「Uping 継ぎ脚」などを探すと、DCMの製品とほぼ同じ仕様のものが手に入ります。
特に「7.5cmアップ」などの高さがあるタイプを選べば、一発でルンバが通る高さを確保できるので便利ですよ。
【参照:ルンバ公式カタログ】

無印良品の「別売り脚」で純正風にする
「高さを上げたいけれど、後付け感が出るのはちょっと……」というインテリアにこだわりたい方には、脚そのものを交換する方法がベストです。
そこで意外な救世主となるのが、無印良品の「木製脚」です。
実は、無印良品のベッドやソファに使われている脚は、「M8」という非常にポピュラーなネジ規格を採用しています。
そのため、お使いのソファーがニトリ製やその他のメーカー製であっても、ネジ穴のサイズさえ合えば、無印良品の脚がシンデレラフィットするケースが非常に多いのです。
無印良品では12cm、20cm、26cmなど様々な高さの脚がパーツ単位で販売されており、ネットストアや店舗で手軽に入手できるのも大きなメリットです。
ここがポイント
無印良品の脚はシンプルな天然木で作られているため、交換しても違和感がなく、最初からその高さだったかのような自然な仕上がりになります。
見た目を損なわず、かつしっかりと高さを確保できるので、インテリア性を重視するならまずはこの方法を検討してみてください。
もちろん、購入前には必ず自宅のソファーの脚を一本外して、ネジの太さ(直径8mm=M8かどうか)を確認するのをお忘れなく。
100均やダイソー商品での代用案

参考画像:ダイソー(こたつの継ぎ足)
「とりあえず試してみたい」「コストをかけたくない」という場合は、ダイソーやセリアといった100円ショップのアイテムが役立ちます。
よくSNSなどで見かけるのが、「こたつ用の継ぎ足」をソファーに代用するアイデアです。
これらはプラスチック製で、本来はこたつの脚を入れて高さを上げるためのものですが、ソファーの脚のサイズが合えばそのまま使えてしまいます。
4つ揃えても数百円で済むので、コストパフォーマンスは最強と言えるでしょう。
注意点
ただし、こたつ用はあくまで「こたつ」の重量を想定して作られています。
人が座るソファーはかなりの重量がかかるため、耐久性や安定感には不安が残ります。
「お試し」として使う分には良いですが、長期的な使用や、勢いよく座るような使い方は避けた方が無難かもしれません。
ダイソーネットストアで確認する→『こたつ用の継ぎ足』

賃貸でも使える継ぎ足の選び方

賃貸にお住まいの方は、フローリングを傷つけたくないですし、ソファの足が、「元に戻せるかどうか」は重要なポイントですよね。
そういった意味でも、やはり「置くだけタイプ」の継ぎ足が最もリスクが低いです。
ネジ穴を開けたり、接着剤を使ったりする必要がないので、退去時や模様替えの時にもすぐに元の状態に戻せます。
選ぶ際のコツは、底面に滑り止め加工がされているものや、振動吸収マットが付属しているものを選ぶことです。
これがあるだけで、ソファーに座った時の「ズレ」が大幅に軽減されますし、床への傷防止にもなります。
また、見た目の圧迫感を減らすために、床の色に近いブラウンや、目立ちにくいクリア(透明)タイプを選ぶのもおすすめですよ。
【重要】安全対策はセットで考えよう
継ぎ脚を使う場合も、アジャスターを使う場合も、ソファーの脚の下には必ず「耐震ジェルマット」を挟むことを強くおすすめします。
100均のものでも構いませんが、ホームセンターで売られている家具用の厚手のものなら、座った時の「ズレ」防止と「床の傷防止」が一気に解決できます。
商品リンク
おしゃれな木材でDIYする手順

既製品では満足できない!というDIY好きな方は、カインズやコーナンなどの資材売り場を活用して、オリジナルの脚を作ってみてはいかがでしょうか。
ホームセンターには円柱や角材など、家具の脚として使える木材がたくさん売られています。
DIYの手順
- 好みの木材(円柱や角材)を選ぶ。
- お店のカットサービスを利用して、欲しい長さ(例:12cmなど)に正確にカットしてもらう。
- 「鬼目ナット」や「ハンガーボルト」といった金具を取り付ける。
- 底面にフェルトを貼って完成。
少し手間はかかりますが、自分の家のフローリングやソファーのファブリックに完全にマッチした、世界に一つだけの脚が作れるのはDIYならではの醍醐味です。
塗装までこだわれば、高級家具のような雰囲気を出すことも夢ではありません。
ソファーの高さを上げるホームセンターでの注意点
ここまで便利な方法を紹介してきましたが、ソファーの高さを上げるということは、家具のバランスを変えるということでもあります。
思わぬ失敗や事故を防ぐために、ホームセンターに行く前に知っておいていただきたい注意点や、プロレベルの知識についてもお伝えしておきますね。
デメリットである圧迫感への対策

ソファーの高さを上げると、当然ですが家具全体の背が高くなります。
たかが10cmと思うかもしれませんが、部屋に入った時の視線の抜け感が変わり、意外と「圧迫感」を感じてしまうことがあるんです。
特に背もたれが高いハイバックソファーの場合、その存在感がさらに増して、部屋が狭く見えてしまうことも。
対策としては、ソファーの足元にラグを敷いて視線を下に誘導したり、クッションの色を明るくして軽さを出したりするのが効果的です。
また、座面が高くなることで、小柄な方だと足が床に着かなくなる可能性があります。
座り心地への影響
足が浮いた状態で長時間座っていると、太ももの裏が圧迫されて血流が悪くなり、むくみの原因になることがあります。
その場合は、足元にフットレスト(足置き)を置くなどして、足がしっかりと接地する環境を作ってあげてください。
【参照:厚生労働省(エコノミークラス症候群の予防のために)】

失敗しないネジ規格M8の確認方法

脚を交換する際に最も多い失敗が、「買ってきた脚のネジが入らない!」というトラブルです。
実は、ソファーの脚のネジには主に2つの規格があります。
一つは日本や世界で広く使われている「M規格(メートルネジ)」、もう一つは古い家具や一部の輸入家具に使われている「W規格(ウィットネジ)」です。
ニトリなどで売られているのは主に「M8(直径8mm)」ですが、見た目がそっくりな「W3/8(3分)」という規格も存在します。
この二つ、肉眼ではほとんど区別がつかないんです。
無理にねじ込むとネジ山が潰れて、二度と使い物にならなくなってしまいます。
確実な見分け方
一番確実なのは、「今ついている脚を一本外して、店舗に持っていくこと」です。
売り場には「ネジ見本」が置いてあることが多いので、そこに実際にねじ込んでみて、スムーズに入るかどうかを確認するのがいいでしょう。
「ネジ見本」が見当たらなければスタッフさんに確認してもらうのが間違いありません。
アジャスターで微調整を行うプロ技
「床が微妙に傾いていてソファーがガタつく」「ミリ単位で高さを調整したい」というこだわり派の方には、コーナンPROなどの資材館で売っている「産業用アジャスター」を使うという裏技があります。
スガツネ工業(LAMP)などのメーカーが出しているステンレス製のアジャスターは、本来は工作機械などを支えるためのものなので、耐荷重が数百キロと桁違いに頑丈です。
具体的には、スガツネ工業の「ADWS型」などがおすすめです。
ステンレス製で錆びにくく、底部にエラストマー(ゴムのような素材)が付いているため、フローリングを傷つけにくいのが特徴です。
ホームセンターの資材館で見つからない場合は、モノタロウやAmazon等のECサイトでも型番指名買いが可能です。
これをソファーの脚として転用すれば、インダストリアルでクールな見た目になるだけでなく、底面のナットを回すことでミリ単位の高さ調整が可能になります。
ただし、金属製で床を傷つける可能性が高いので、底面にゴムがついているタイプを選ぶか、専用の保護パッドを併用するのは必須ですよ。
無印やIKEAのソファーへの対応
「うちは無印良品(またはIKEA)のソファーなんだけど、どうなの?」という疑問も多いかと思います。
無印良品のソファーは、多くの場合「M8」規格を採用しているので、ニトリの木製脚やホームセンターの汎用パーツがそのまま使えるケースが多いです(※必ず実測確認してくださいね)。
一方で、IKEAのソファーは少し注意が必要です。
IKEAもM8を採用しているモデルが多いですが、一部のモデルでは「M10(直径10mm)」という太いネジや、独自の規格を使っていることがあります。
また、IKEAのソファーはフレームの構造が独特な場合もあるので、単純な脚交換が難しいことも。
まずは脚を外してみて、ネジの直径を測ってみることがスタートラインです。
まとめ:ソファーの高さを上げるホームセンター活用法
最後に、今回ご紹介した内容をまとめておきます。
ソファーの高さを上げることは、ルンバの走行スペース確保や、立ち上がり動作の負担軽減、さらには通気性の向上によるカビ対策など、多くのメリットをもたらしてくれます。
目的別・おすすめの方法
- 手軽さ重視・賃貸派:DCMやカインズなどの「継ぎ足(かさ上げ台)」
- 見た目・インテリア重視:無印良品などの「木製交換脚(M8規格)」
- 機能性・耐久性重視:コーナンPROなどの「産業用アジャスター」
ホームセンターは、まさにこうした「暮らしの微調整」を叶えてくれる宝庫です。
ただし、高さが変われば重心も変わり、転倒のリスクや座り心地への影響も出てきます。
安全面には十分に配慮しつつ、ぜひあなたのライフスタイルに合った「高さ」を見つけてみてくださいね。
なお、この記事で紹介した情報は一般的な規格や事例に基づいています。
家具の仕様はメーカーや製造年によって異なるため、最終的な適合確認はご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

