「朝起きると窓がびしょ濡れ……」そんな経験、ありますよね。
賃貸アパートやマンションにお住まいの方にとって、冬場の窓の結露がひどい状態は、カーテンのカビや床の腐食、さらには退去時の費用請求まで心配になる深刻な悩みです。
特に気密性の高いRC造(鉄筋コンクリート)のマンションや、断熱性能が低いアルミサッシの物件では、加湿器を使っていなくても湿気がこもりやすく、対策に頭を悩ませている方も多いはず。
この記事では、私自身が家具を愛する人間として、そして賃貸暮らしの経験者として、大切な部屋と家具を守るために実践してきた具体的な防止対策やグッズ、そして万が一カビが生えてしまった場合の責任の所在について詳しくお話しします。
- 賃貸でも手軽にできる100均グッズや断熱シートを使った結露防止テクニック
- 冬の結露対策に必須となるデシカント式除湿機の選び方と効果的な換気方法
- カビが発生した際の正しい掃除手順と壁紙を傷めないための注意点
- 退去時のトラブルを防ぐために知っておくべき法的責任と善管注意義務の境界線
窓の結露がひどい賃貸物件で効果的な防止対策
賃貸物件、特にマンションにお住まいの方が「窓の結露がひどい」と感じるのには、建物の構造や日本の住宅事情ならではの理由があります。
ここでは、なぜそんなに濡れるのかという根本的な原因から、賃貸でも原状回復を気にせず実践できる具体的な対策グッズまで、私が試して効果のあった方法を中心にご紹介します。
構造やサッシの熱伝導率から見る結露の原因

まず知っておきたいのは、結露は「空気中の水分」と「冷たい表面」が出会った瞬間に発生する物理現象だということです。
特に日本の賃貸物件において、この条件が揃いやすいのには明確な理由があります。
一つ目はアルミサッシの採用率の高さです。
アルミは樹脂に比べて熱伝導率が約1000倍も高く、外の冷気をダイレクトに室内に伝えてしまいます。
これにより、ガラスだけでなく「枠」そのものがキンキンに冷え、結露の大量発生源となります。
二つ目は、皮肉なことに建物の気密性の高さです。
特に鉄筋コンクリート(RC)造のマンションは隙間風が少ないため、人間が呼吸や料理で出した湿気が逃げ場を失い、室内に留まり続けます。
| 構造 | 気密性 | 断熱性 | 結露リスク |
|---|---|---|---|
| RC造 (鉄筋コンクリート) | 非常に高い | 高い(条件付) | 最大(湿気が逃げない) |
| 軽量鉄骨造 | 中程度 | 中〜低 | 中(壁内結露に注意) |
| 木造 | 低い | 低い | 低(隙間風で換気される) |
このように、多くの人が「暖かそう」と思って選ぶRC造のマンションこそ、実は湿気の逃げ場がなく、結露リスクが最も高い環境になりがちなのです。
24時間換気システムの正しい使い方と湿度管理

「寒いから」「音がうるさいから」といって、壁や天井にある24時間換気システムの吸気口を閉じていませんか?
実はこれ、結露対策においては絶対にNGです。
2003年以降の建物には義務付けられているこのシステムは、汚れた空気だけでなく、室内の余分な湿気を排出する重要な役割を担っています。
これを止めてしまうと、湿気は室内に閉じ込められ、冷たい窓辺で水滴に変わります。
【換気のポイント】
- 24時間換気は「弱」でも良いので絶対に止めない。
- お風呂上がりは浴室のドアを閉め、換気扇を最低3時間は回す(開けると湿気が部屋に流れます)。
- 家具は壁から5cm〜10cm離して配置し、空気の通り道を作る。
特に冬場、加湿器を使う場合は要注意です。
窓が結露している時点で、その部屋の空気はすでに「飽和状態」です。
これ以上加湿すると、壁紙の裏側など見えない場所でカビが進行する恐れがあります。

100均グッズや断熱シートを活用した結露対策

賃貸ではサッシ交換などのリフォームはできませんが、ホームセンターや100円ショップで買えるグッズで物理的に対策することは可能です。
最もコスパが良いのは、窓ガラスに貼る「プチプチ(気泡緩衝材)」タイプの断熱シートです。
空気の層を作ることで、部屋の暖かい空気が冷たいガラスに直接触れるのを防ぎます。
選ぶ際は、必ず「水貼りタイプ」を選んでください。
粘着テープタイプだと、退去時に糊が残ってトラブルになる可能性があります。
また、サッシの下枠に貼る「吸水テープ」も補助的に有効です。
これは結露そのものを防ぐわけではありませんが、垂れてきた水滴が床(フローリング)に達し、床材を腐らせるのを防ぐ「最後の砦」として機能します。
こまめな交換が必要ですが、100均で手に入るので惜しみなく使えますね。
もしあなたの部屋の結露が、「拭く」というレベルを超えて「滝のように流れている」なら、この【山崎産業 結露取りワイパー】を選ぶのが正解です。
この道具の最大の強みは、ワイパーでさらった水滴を、そのまま手元のボトルグングン吸い込んで回収してくれる点にあります。
普通のワイパーだと、切った水がサッシの下にボタボタと落ちてしまい、結局タオルで床を拭く羽目になりますよね?
しかしこれなら、水滴を一滴も床に落とさず、面白いほどボトルに水が溜まっていきます。
透明なボトルに溜まった水を見て、「一晩でこんなに取れたのか……」と驚愕しつつも、部屋から湿気を物理的に排除できた達成感に浸る朝。
見た目は少し無骨な「掃除道具」ですが、フローリングを腐食から守る実力は本物です。
おすすめな人
- 結露の量が多すぎて、普通のワイパーではサッシが水浸しになってしまう人
- 雑巾やタオルを何度も絞る作業が面倒でたまらない人
- 「取れた水の量」を目で見て確認し、達成感を味わいたい人
おすすめできない人
- 道具の見た目やデザイン性を最優先したい人
- 窓ガラスの下の方(床すれすれ)まで完璧に吸い取りたい人(ボトルの厚みで最下部は少し苦手です)
- 凹凸のある型板ガラスやすりガラスを使っている人(密着せず吸えません)
【山崎産業 結露取りワイパー】


食器用洗剤で代用する結露防止スプレーの作り方

市販の「結露防止スプレー」も効果的ですが、実は家にある食器用洗剤(中性洗剤)で代用できることをご存知でしょうか?
仕組みは単純で、洗剤に含まれる「界面活性剤」が水の表面張力を弱め、水滴になるのを防いで膜状に広げてくれるのです。
水滴にならなければ、乾燥も早くなります。
【メモ:自家製スプレーのレシピ】
- 水:200ml
- 食器用中性洗剤:大さじ1杯
これらを混ぜて雑巾に含ませ、窓を拭き上げるだけです。
効果は1週間程度ですが、掃除のついでに行えば一石二鳥ですね。
ただし、あまりに結露がひどい場合は成分が流れ落ちてしまうため、効果は限定的になります。
あくまで軽度の結露や、他の対策との併用として考えるのがおすすめです。
冬の結露対策に最適なデシカント式除湿機の選び方

グッズだけでは追いつかないレベルの湿気には、やはり機械の力、つまり「除湿機」の導入が最強の解決策になります。
しかし、ここで選び方を間違えると「買ったのに全然水が取れない」という悲劇が起きます。
除湿機には大きく分けて「コンプレッサー式」と「デシカント式」がありますが、冬の結露対策に必要なのは間違いなくデシカント式(ゼオライト式)です。
【注意:方式の違いに注意!】
- コンプレッサー式:夏は強いが、冬(低温時)は除湿能力が激減する。
- デシカント式:ヒーターを使うため冬でも除湿力が落ちない。室温も少し上がる。
電気代は少しかかりますが、カビだらけになって退去時に数十万円請求されるリスクを考えれば、安い投資だと言えるのではないでしょうか。
「除湿機を置きたいけど、狭い賃貸の部屋に圧迫感のある家電は置きたくない」 そんな葛藤を抱えるあなたに、私が自信を持っておすすめできるのが【シャープ 衣類乾燥除湿機 CV-S60】です。
これは従来の「除湿機=大きくて四角い箱」という常識を覆す、高さ約32cmのコンパクトな円筒形デザイン。
物干しラックの下や窓際のデッドスペースにすっぽりと収まり、まるで家具の一部のように空間に溶け込みます。
しかし、その可愛らしい見た目とは裏腹に、中身は冬の結露にめっぽう強い「デシカント方式」。
360度全周から風を吹き出すことで、淀んだ部屋の空気を攪拌しながら、窓ガラスを濡らす湿気を確実に回収してくれます。
朝起きた時、窓だけでなく、部屋の空気そのものが「カラッと軽く」なっている心地よさ。
大切なソファやカーテンをカビの魔手から守ってくれる、頼もしい相棒になってくれるはずです。
おすすめな人
- 一人暮らしや賃貸で、除湿機の置き場所に困っている人
- 冬場の結露対策をメインに考え、低温でも能力が落ちない機種が欲しい人
- 「いかにも白物家電」という主張の強いデザインが苦手な人
おすすめできない人
- 広いリビング(15畳以上など)を一台で除湿したい人(能力不足の可能性あり)
- 室温が上がることがどうしても許せない人(デシカント式の特性上、室温は上がります)
- とにかく電気代の安さを最優先し、夏しか使わない人(コンプレッサー式の方が安いです)
【シャープ 衣類乾燥除湿機 CV-S60】

網入りガラスの熱割れリスクとフィルムの注意点

ここが今回、一番お伝えしたい注意点かもしれません。
都市部のマンションなどでよく見かける、金網が入った「網入りガラス」。
これに断熱シートやフィルムを貼る際は、細心の注意が必要です。
ガラスと中の金属ワイヤーは、熱による膨張率が異なります。
直射日光や暖房、あるいはシートによる熱の蓄積で温度差が生まれると、耐えきれずにガラスがパリーンと割れてしまう「熱割れ」という現象が起きます。
網入りガラスには、基本的に「網入りガラス対応」と明記された専用品以外は貼らないでください。
特に色の濃いフィルムや、分厚いプチプチシートは熱を溜め込みやすいので危険です。
【注意】
※万が一熱割れさせてしまった場合、借主の過失となりガラス交換費用(数万円〜)を負担することになります。
判断に迷う場合は、管理会社に事前に確認するのが安全です。
もしご自宅が網入りガラスなら、シートではなく除湿機やサーキュレーターでの対策を優先することをおすすめします。
熱割れリスクを避けるために予算が許すなら『置くだけ』の解決策もあります。
もしあなたが、「網入りガラスだからシートは怖い、でも除湿機だけでは窓辺の冷気が止まらない……」と震えているなら、この【森永ウインドーラジエーター】が、そのジレンマを解決する唯一の「安全地帯」になります。
使い方は簡単、窓の下にただ「置く」だけ。
スイッチを入れると、ヒーターから発生した穏やかな上昇気流が「見えないカーテン」となって窓辺を覆い、冷気の侵入と結露の発生を同時にブロックします。
ガラスに一切触れないので、熱割れのリスクはゼロ。
「窓際に行ってもヒヤッとしない」という体験は、一度味わうと冬の生活が変わります。
値段は少し張りますが、ガラスを割って数万円の弁償金を払うリスクや、毎朝のストレスを考えれば、これほど賢く、そして優雅な投資はありません。
おすすめな人
- 網入りガラスや大型の掃き出し窓で、シートを貼るのが怖い・物理的に無理な人
- 窓からの冷気(コールドドラフト)で足元が冷え、暖房効率の悪さを感じている人
- 多少コストがかかっても、安全性とインテリア性を最優先したい人
おすすめできない人
- 即効性のある強力な暖房器具として期待している人(あくまで補助暖房です)
- 窓枠の奥行きがなく、設置スペースが確保できない人
- 電気代(1日8時間使用で約20〜30円程度)をこれ以上かけたくない人
【森永ウインドーラジエーター】
窓の結露がひどい賃貸でカビが生えた際の責任と対処
いくら対策をしていても、ふとした瞬間に発生してしまうのが「カビ」です。
「賃貸だから自分の家じゃないし……」と放置するのは非常に危険。
ここでは、カビがもたらす健康被害と、退去時のお金に関わる法的責任について、私の見解を交えて解説します。
放置すると危険なカビによる健康被害とアスペルギルス

結露を放置する最大のリスクは、水濡れそのものよりも、それを培地にして爆発的に増殖するカビです。
中でも警戒すべきは「アスペルギルス」などの真菌類です。
これらは空気中に胞子を撒き散らし、私たちが呼吸するたびに肺へと侵入します。
免疫力が落ちている時などに吸い込み続けると、「気管支肺アスペルギルス症」などを引き起こし、咳や発熱、最悪の場合は呼吸困難に陥ることもあります。
「たかがカビ」と侮っていると、家具や服がダメになるだけでなく、自分自身の体まで蝕まれてしまうのです。
健康で快適な生活を送るためにも、カビは見つけ次第、即座に排除しましょう。
【参照:東京都保健医療局 『健康・快適居住環境の指針』】
壁紙のカビ除去は漂白剤ではなくエタノール

壁紙(クロス)に黒い点々を見つけた時、お風呂用の「カビキラー」などの塩素系漂白剤を使おうとしていませんか?
それ、絶対にNGです。
賃貸の壁紙に強力な漂白剤を使うと、カビだけでなく壁紙の色や柄まで脱色してしまったり、素材そのものを溶かして傷めたりする原因になります。
これは退去時に「善管注意義務違反」として、張り替え費用を請求される典型的なパターンです。
壁紙のカビ取りには、薬局で買える「消毒用エタノール」を使います。
【メモ:正しい除去手順】
- 乾いた布やティッシュにエタノールを含ませる。
- カビの部分を優しくトントンと叩くようにして拭き取る(擦ると胞子が舞い散ります)。
- 完全に乾燥させる。
もしエタノールでも落ちないほど根が深い場合は、無理に削り取ろうとせず、退去時の負担を覚悟するか、早めに管理会社に相談するのが賢明です。
薬局で売っている普通のエタノールでも十分ですが、もしあなたが「どうせ買うなら、見た目も良くて多用途に使えるモノがいい」と考えるなら、【ドーバー パストリーゼ77】一択です。
元々は洋菓子店で使われているプロ仕様の製剤ですが、これの凄いところは、純水度の高いアルコールに「高純度カテキン」が配合されている点。
つまり、カビを死滅させるだけでなく、カテキンの力でその後の「カビ再発」まで長く抑え込んでくれるのです。
何より、ボトルデザインが潔くかっこいい。
掃除用具入れの奥に隠す必要はなく、リビングやキッチンに出しっぱなしにしていても絵になります。
壁紙のカビ取りに使って余っても、キッチン周りの除菌や食品の保存に毎日使えるので、絶対に無駄になりません。
おすすめな人
- 壁紙のカビを除去するだけでなく、その後の「予防」までしっかりしたい人
- 掃除道具の見た目にもこだわり、生活感を出したくない人
- 余ったアルコールを無駄にせず、日々のキッチン除菌などで使い切りたい人
おすすめできない人
- とにかく1円でも安く済ませたい人(薬局の無名メーカー品の方が安いです)
- アルコール特有のニオイが極端に苦手な人
- フローリングのワックス掛け直後などに床に撒いてしまう人(アルコールなのでワックスが溶けます)
【ドーバー パストリーゼ77】
結露による修繕費用は誰の負担なのか?
ここが一番気になるポイントですよね。
「結露で壁紙が剥がれたり、床が腐ったりした場合、修理費用は誰が払うのか?」
基本的には、「原因がどこにあるか」で決まります。
もし、建物自体に断熱材が入っていない、サッシが壊れているといった「構造上の欠陥」が主因であれば、それは大家さん(貸主)の負担となるのが一般的です。
しかし、近年の判例やガイドラインを見ると、借主(入居者)の生活スタイルに問題があった場合、借主負担とされるケースが非常に多いのが現実です。
【参照:国土交通省:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン】
退去時のトラブルを避ける善管注意義務と報告の重要性
賃貸契約には「善管注意義務(善良なる管理者の注意義務)」というものがあります。
簡単に言えば、「借りている物なんだから、常識的な範囲で大切に使ってね」というルールです。
結露に関して言えば、以下の行動をとっていると「義務違反」とみなされ、修繕費用を請求される可能性が高まります。
- 結露が出ているのを知りながら拭き取らずに放置した。
- 24時間換気のスイッチを切っていた。
- カビが生えたのに掃除せず、拡大させた。
逆に言えば、「やるべき対策はやっていた」という証拠があれば、自分を守ることができます。
【ポイント:自分の身を守るためのアクション】
もし対策をしても結露が止まらない場合は、すぐに管理会社へ写真付きで報告してください。
「これだけ対策しても改善しません、構造上の問題ではないですか?」と相談の履歴を残すことが、退去時の交渉における最強の武器になります。
【参照:東京都住宅政策本部:賃貸住宅トラブル防止ガイドライン(通称:東京ルール)】
まとめ:窓の結露がひどい賃貸でも快適に暮らす対策
賃貸における結露問題は、建物の構造と生活スタイルが複雑に絡み合っています。
「古い物件だから仕方ない」と諦める前に、まずは換気の徹底や除湿機の導入など、できることから始めてみてください。
そして何より大切なのは、カビや腐食などの被害が出始めたら、一人で抱え込まずに管理会社を巻き込むことです。
正しい知識と対策で、大切な家具と健康を守り、快適な賃貸ライフを取り戻しましょう。
【注意】
※本記事の情報は一般的なガイドラインに基づいています。
カビによる健康被害が疑われる場合は医師へ、法的なトラブルに関しては専門家や消費生活センターへご相談ください。

