IKEAの布団収納について調べていると、真っ白で美しいSKUBB(スクッブ)シリーズの写真に目を奪われますよね。
でも、いざ自分の家に導入しようと思うと、「どのサイズを選べばいいの?」「うちの敷布団は入るのかな?」といった疑問が次々と湧いてくるものです。
実際に店舗に行ってからサイズが合わずに後悔したり、圧縮袋を使って無理やり詰め込んでカビの原因を作ってしまったりするのは避けたいところです。
また、無印やニトリといった他社の人気商品と比較して、本当にIKEAがベストなのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、私自身が実際に試行錯誤してたどり着いた、SKUBB(スクッブ)をはじめとするIKEA収納アイテムの活用術や、たたみ方のコツ、そして意外な落とし穴について詳しくお話しします。
- SKUBB・STUK・PÄRKLAの具体的なサイズと収納量の目安
- 敷布団が入らないという問題への現実的な対処法
- IKEA製品と無印良品・ニトリ製品の徹底比較
- 日本の高温多湿な環境でも安心できるカビ対策
IKEAの布団収納選びで失敗しないコツ
IKEAの収納用品はデザインが洗練されていて素敵ですが、種類やサイズが豊富すぎてどれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
ここでは、実際に私が使ってみて分かった、各シリーズの特徴や最適な使い分けについて詳しく解説していきます。
定番SKUBBのサイズと全種類を解説


参考画像:IKEA「SKUBB(スクッブ)」
IKEAの布団収納といえば、やはりSKUBB(スクッブ)シリーズが圧倒的な人気を誇ります。
その最大の魅力は、なんといってもあの「直方体をキープする力」にあると私は思っています。
中に布団を入れても入れなくても形が崩れないので、クローゼットの天袋に並べたときの美しさは格別です。
ただ、購入前に必ず押さえておきたいのがサイズ選びです。
SKUBBの収納ケースには主にS、M、Lの3サイズがありますが、それぞれ適した用途が明確に異なります。
| サイズ | 寸法 (幅x奥行x高さ) | おすすめの収納物 |
|---|---|---|
| Sサイズ | 44x55x19 cm | シーツ、布団カバー、タオルケット、薄手毛布 |
| Mサイズ | 69x55x19 cm | シングル羽毛布団(冬用)、肌掛け布団2枚 |
| Lサイズ | 93x55x19 cm | ダブル羽毛布団、こたつ布団 |
一番汎用性が高いのはMサイズですね。
シングルの羽毛布団を収納するのにまさに「シンデレラフィット」する大きさで、クローゼットの幅にも収まりやすいので重宝します。
Sサイズはベッド下の隙間や、クローゼットのちょっとした空きスペースに立てて入れるのに便利です。
Lサイズはかなり横幅があるので、PAXなどの大型ワードローブや、奥行きのある押入れの天袋向けといった印象です。
【ここがポイント】
SKUBBは奥行きが55cmあります。
一般的なクローゼットなら問題ありませんが、少し浅めのクローゼットだと扉が閉まらない可能性があるので、事前に必ずメジャーで測ることをおすすめします。
【IKEA公式サイト「SKUBB/スクッブ シリーズ」商品ページ】
STUKとSKUBBの違いと使い分け


参考画像:IKEA「STUK(ストゥーク)」
SKUBBとよく比較されるのが、STUK(ストゥーク)シリーズです。
パッと見は似ていますが、使い勝手には明確な違いがあります。
私が個人的にSTUKを推したい場面は、「クローゼットの奥行きが浅いとき」です。
SKUBBの奥行きが55cmなのに対し、STUKの収納ケースは奥行きが51cmに設計されています。
たった4cmの差ですが、この差が日本の住宅事情では結構大きいんですよね。
「SKUBBだと扉に干渉してしまうけれど、STUKならギリギリ入った!」というケースは意外と多いんです。
また、デザイン面でも違いがあります。
SKUBBは完全な無地でミニマルな印象ですが、STUKはグレーとホワイトのチェック柄などがあり、少しカジュアルで可愛らしい雰囲気を持っています。
価格もSKUBBより少し手頃な設定になっていることが多いので、コストを抑えたい場合や、少し深さが欲しい場合(STUKには高さ28cmのタイプもあります)はSTUKを選ぶのが賢い選択かなと思います。
【IKEA公式サイト「STUK/ストゥーク シリーズ」商品ページ】
激安ペルクラはコスパ最強の選択肢


参考画像:IKEA「PÄRKLA(ペルクラ)」
「普段使わないものだから、とにかく安く済ませたい!」
そんな方に全力でおすすめしたいのが、PÄRKLA(ペルクラ)です。
これ、本当に驚くほど安いんですよね。
数百円で購入できるのに、収納力はSKUBBのSサイズ以上あります。
素材はシャリシャリとしたレジャーシートのようなポリプロピレン製で、SKUBBのような芯材は入っていません。
そのため自立はしませんが、逆に言えば「形を自由に変えられる」というメリットがあります。
例えば、ベッド下の高さが15cmくらいしかない場所でも、ペルクラなら中身を少し減らしてギュッと押し込めば入ってしまうんです。
シーズンオフの衣類をまとめて放り込んだり、ゲスト用のブランケットを保管したりするのに最適です。
見た目は少しチープですが、ベッド下や納戸の奥など「見えない場所」で使う分には、これ以上ないコスパ最強のアイテムだと確信しています。
【IKEA公式サイト「PÄRKLA/ペルクラ シリーズ」商品ページ】

羽毛布団のたたみ方と収納のコツ

IKEAの収納ケースに羽毛布団を入れる際、ただ闇雲に詰め込むだけでは綺麗に収まりません。
私が実践している「SKUBBに綺麗に収めるたたみ方」をご紹介します。
まず、羽毛布団を縦に三つ折りにします。
この時点で細長い形になりますよね。
次に、それを端からくるくると巻いていくか、あるいはパタパタと折りたたんで、収納ケースの幅に合わせます。
ポイントは、「ケースの高さ(19cm)を意識してふんわり畳むこと」です。
SKUBBは側面がしっかりしているので、多少膨らんでいてもファスナーを閉めれば綺麗な直方体になります。
このとき、布団の空気を軽く抜きながら入れていくとスムーズです。
もし入りきらない場合は、無理に押し込むのではなく、たたみ方を変えてみてください。
「巻く」か「畳む」かを変えるだけで、すんなり入ることもよくありますよ。
圧縮袋は併用できる?注意点を解説

「さらにスペースを節約したいから、圧縮袋を使ってからSKUBBに入れたい」と考える方もいるかもしれません。
結論から言うと、併用は可能ですが、あまりおすすめはしません。
【注意点】
SKUBBのメリットである「通気性」が損なわれてしまうことと、圧縮袋の形状がカチカチに固まると、逆にデッドスペースが生まれやすくなるからです。
SKUBBの四隅には通気用のネットがあり、湿気がこもらないように設計されています。
圧縮袋を使うとこの恩恵が受けられません。
また、羽毛布団は長時間強く圧縮しすぎると、中の羽毛(ダウン)が折れてしまい、元のふっくら感が戻らなくなるリスクもあります。
もしどうしても入りきらない量がある場合のみ、圧縮率を半分くらいに留めた「ゆる圧縮」状態で入れるのが、布団にとっても収納ケースにとっても優しい使い方かなと思います。
【参照:日本羽毛製品協同組合「羽毛ふとんの取り扱いについて」】
IKEAの布団収納で注意すべき点と対策
ここまでIKEA製品の魅力を語ってきましたが、実は「これだけは気をつけて!」という落とし穴も存在します。
特に日本の伝統的な寝具を使っている方は要注意です。
敷布団が入らない問題の解決策
これが最大の注意点です。
はっきり言いますが、IKEAのSKUBBシリーズには、日本の一般的なシングル敷布団は入りません。
Lサイズの幅が93cmあるので「いけるかも?」と思いがちなのですが、敷布団は三つ折りにしても幅100cm、奥行き70cmほどあります。
さらに厚みも加わるため、物理的に収まらないのです。
無理やり押し込もうとすると、ファスナーが弾け飛ぶか、ケースが変形して悲惨なことになります(私は一度ファスナーを壊しかけました…)。
ではどうすればいいかというと、ここだけは素直に他社製品を頼るのが正解です。
敷布団に関しては、後述するニトリなどの「敷布団専用収納バッグ」を使用し、掛け布団や毛布はIKEAのSKUBBで揃える。
このように「適材適所」で使い分けるのが、ストレスなく美しい収納を作る近道です。

無印良品とIKEAの徹底比較


参考画像:無印良品「ポリエステル麻 ソフトボックス」
収納といえば無印良品の「ポリエステル綿麻混・ソフトボックス」も強力なライバルですよね。
私も両方使っていますが、それぞれ得意分野が違います。
【IKEA (SKUBB) が向いている人】
・クローゼットの中を「真っ白」で統一したい
・棚の上に置いたときに、ビシッと自立してほしい
・コストパフォーマンスを重視したい
【無印良品 (ソフトボックス) が向いている人】
・ナチュラルな雰囲気が好き(生成り色)
・クローゼットの奥行きが浅い(無印は奥行きが深すぎないサイズ展開が豊富)
・布の柔らかい質感を重視したい
決定的な違いは「自立性」と「奥行き」です。
SKUBBはプラダン(プラスチック段ボール)のような芯が入っているので空でも自立しますが、無印のソフトボックスは布の張りだけで形を保つので、積み重ねにはあまり向きません。
一方で、無印は奥行きが浅めの設定が多いので、IKEAが入らない場所でも活躍してくれます。
ニトリとIKEAの機能性を比較


参考画像:ニトリ「布団収納バッグ タクミ」
実用性で言えば、ニトリも負けていません。
特にニトリの「布団収納バッグ タクミ」シリーズなどは、機能てんこ盛りです。
ニトリ製品の強みは、「日本の住宅事情に特化していること」です。
先ほどの敷布団問題もそうですが、ニトリには敷布団がすっぽり入るサイズが当たり前のように用意されています。
また、防ダニ・防カビ加工が施されていたり、中身が見える透明窓がついていたりと、「あったらいいな」という機能が充実しています。
デザインのシンプルさや「映え」ならIKEA、泥臭いまでの実用性とサイズ適合性ならニトリ。
私はクローゼットの上段(見える場所)はIKEAで揃え、押入れの下段(敷布団など)はニトリを使うという「ハイブリッド収納」を実践しています。
日本の湿気に負けないカビ対策

IKEAの製品は通気性に配慮されていますが、それでも日本の梅雨や夏の湿気は強敵です。
SKUBBに入れておけば安心、というわけではありません。
特にSKUBBの素材はポリエステルなので、吸湿性はほとんどありません。
つまり、収納する前に布団をしっかり乾燥させておくことが何より重要です。
天日干しや布団乾燥機で湿気を飛ばしてから収納しましょう。
また、私はSKUBBの中に「除湿剤(シリカゲルなど)」を一緒に入れています。
クローゼット自体も定期的に開け放って換気をするのがおすすめです。
もし久しぶりに開けてカビ臭かったらショックですからね……。
長期保管の場合は、半年に一回くらいは取り出して風を通すと、布団もケースも長持ちしますよ。
【参照:東京都福祉局「住まいの環境と健康(カビ・ダニ対策)」】

IKEAの布団収納で理想の空間へ
IKEAの布団収納について、メリットもデメリットも包み隠さずお話ししてきました。
SKUBBシリーズで統一されたクローゼットを開けた瞬間の、「整っている」という快感は、一度味わうと病みつきになります。
視覚的なノイズが消えるだけで、家事へのモチベーションも不思議と上がるものです。
大切なのは、IKEAですべてを解決しようとせず、自分の家の収納サイズや持っている布団の種類に合わせて、柔軟にアイテムを選ぶことです。
掛け布団にはSKUBB、敷布団にはニトリ、隙間にはペルクラ。
そんな風に賢く使い分けて、あなたもぜひ、開けるたびに嬉しくなるような理想の収納空間を作ってみてくださいね。


