寒くなってくると手放せない毛布ですが、ふと毛布の洗濯頻度ってどれくらいが正解なんだろうと疑問に思うことはありませんか。
毎日肌に触れるものだからこそ、適切なタイミングで洗いたいものです。
でも、自宅の洗濯機で洗えるのか、それともコインランドリーの値段や乾燥機の時間を考えるとそちらが良いのか、迷ってしまいますよね。
素材もアクリルやウールなど様々ですし、手洗いやお風呂での踏み洗いが必要な場合もあります。
洗わないとカビやダニ、嫌な臭いの原因になり、毛布の寿命を縮めてしまうことも。
特に赤ちゃんやペットがいるご家庭では気を使うポイントかなと思います。
この記事では、そんな毛布のお手入れに関する悩みを解決するための情報をまとめました。
- 毛布の理想的な洗濯頻度と最低限守りたいラインがわかる
- 素材ごとの適切な洗い方や乾燥時間の目安が把握できる
- 自宅洗いとコインランドリー、クリーニングの使い分けができる
- 洗わないことによるリスクと正しい保管方法が理解できる
毛布の洗濯頻度は？素材別の目安と基本
毎日使う毛布だからこそ、どれくらいのペースで洗えばいいのか悩みますよね。
実は、衛生面から見た理想の頻度と、忙しい日常の中で無理なく続けられる現実的な頻度には少し差があります。
ここでは、基本となる洗濯の目安について、家族構成や素材の違いも含めてお話しします。
赤ちゃんやペットがいる家庭の洗濯
一般的な目安として、毛布の洗濯頻度は「月に1回」が理想的だといわれています。
私たちは寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われていますし、皮脂やフケも付着しますから、シーツほどではないにせよ定期的なケアが必要です。
ただ、これはあくまで大人の場合の話です。
もしご家庭に小さなお子さんやペットがいるなら、話は少し変わってきます。
【頻度を高めるべきケース】
赤ちゃん・乳幼児：お肌がデリケートで発汗量も多いため、2日に1回程度が理想です。
アレルギー体質の方：ダニ対策として月1回以上の洗濯と、こまめな乾燥が推奨されます。
ペット（犬・猫）：毛や汚れ、ノミ・ダニのリスクがあるため、通常よりも頻繁なケアが必要です。
特に赤ちゃんは吐き戻しやおむつ漏れの可能性もありますし、清潔な環境を保ってあげたいですよね。
ペットがいる場合も、ゴム手袋で表面を撫でて毛を取り除くといった事前のケアと合わせて、こまめな洗濯を心がけるのが良いかなと思います。
ウールやアクリルの素材別ケア
毛布と一口に言っても、その素材はさまざまです。
洗濯頻度や方法は、実は素材によって大きく左右されるんです。
お手持ちの毛布がどのタイプか、洗濯表示タグを確認してみてくださいね。
【参照：消費者庁「新しい洗濯表示」】
| 素材 | 特徴 | 洗濯・乾燥のポイント |
|---|---|---|
| 合成繊維 （アクリル・ポリエステル） | 丈夫で乾きやすい。 今の主流です。 | 自宅の洗濯機で洗いやすく、アクリルならふっくら、ポリエステルなら速乾性が魅力です。 |
| 天然繊維 （綿・コットン） | 肌に優しく吸水性が高い。 | 水洗いに強く、頻繁な洗濯もOK。 ただしシワになりやすいので干し方に注意が必要です。 |
| 天然繊維 （ウール・シルク・カシミヤ） | デリケートで水に弱い。 | ウールは縮みやすく、シルクやカシミヤは変質のリスク大。 基本はクリーニング推奨です。 |
特に注意したいのがカシミヤなどの高級獣毛素材です。
「良いものだから綺麗にしたい」と思って頻繁に洗うと、逆に油分が失われて劣化してしまうことがあります。
カシミヤに関しては「洗いすぎない」のが正解で、シーズン中に1〜2回程度に留めるのが長く愛用するコツですよ。
洗わないとカビやダニが発生するリスク
「見た目が汚れていないから大丈夫」と思って、ついつい洗濯を先延ばしにしてしまうこと、ありますよね。
でも、洗わない毛布の中では、目に見えないリスクが進行しているかもしれません。
一番怖いのはダニの繁殖です。
私たちの汗や皮脂を餌にして、適度な温度と湿度が保たれた布団の中でダニは爆発的に増えてしまいます。
その死骸やフンがアレルゲンとなり、くしゃみや痒みを引き起こす原因になることも。
また、シーズンオフに洗わずに収納してしまうと、湿気と汚れを栄養源にしてカビが発生するリスクも高まります。
一度カビが根を張ると黒ずみが残り、完全に取り除くのは困難です。
大切な毛布をダメにしないためにも、「しまい洗い」だけは絶対にサボらないようにしましょう。
【参照：東京都アレルギー情報navi.】
気になる臭いや寿命への影響
久しぶりに毛布を出したとき、「なんとなく臭うな」と感じた経験はありませんか？
あの嫌な臭いの正体は、実は汗そのものではなく、雑菌が皮脂などを分解する際に出す代謝物なんです。
就寝中にかいた汗が湿気としてこもり、そこで雑菌が増殖することで臭いが発生します。
この臭いは快眠を妨げるだけでなく、部屋全体の空気も悪くしてしまいますよね。
【長持ちさせるためのポイント】
汚れを放置すると、酸化して黄ばみの原因になったり、虫食いの被害に遭いやすくなったりします。
定期的な洗濯、特に「使い始め」と「しまい洗い」の年2回を最低ラインとして守ることで、毛布の寿命を延ばすことができますよ。
毛布の洗濯頻度に応じた洗い方と料金
理想の頻度がわかったところで、次は具体的な「洗い方」について見ていきましょう。
自宅で洗うのか、コインランドリーを利用するのか、それともクリーニングに出すべきなのか。
それぞれのコストや手間のバランスを考えて、ご自身のライフスタイルに合った方法を選んでみてください。
洗濯ネットの使用と手洗いモード
コストを抑えて手軽に洗いたいなら、やはり自宅の洗濯機が一番です。
アクリルやポリエステルなどの合成繊維なら、多くのものが家庭用洗濯機で洗えます。
失敗しないための鉄則は、必ず洗濯ネットを使用することです。
ネットを使わないと、摩擦で毛玉ができたり、生地が傷んだりする原因になります。
【洗濯機洗いの手順】
- 前処理：ホコリを払い、目立つ汚れには洗剤をなじませておきます。
- たたむ：汚れが外側になるように屏風だたみにし、くるくると丸めてネットに入れます。
- コース選択：「毛布コース」や「大物洗いコース」など、水量を多くして優しく洗う設定を選びましょう。
- 洗剤：素材への負担が少ない「おしゃれ着用中性洗剤」がおすすめです。
洗った後は、2本の物干し竿を使ってM字になるように干す「M字干し」をすると、風通しが良くなり早く乾きますよ。
お風呂の浴槽で踏み洗いする方法
「洗濯機に入らない大きな毛布がある」「洗濯機の容量が小さくて不安」という場合は、お風呂場での足踏み洗いが有効です。
少し体力は使いますが、生地への負担を抑えながらしっかり洗えます。
浴槽にぬるま湯（30〜40℃）を張り、洗剤を溶かしてから毛布を沈めます。
あとは足で踏むようにして洗うだけ。
このとき、雑巾絞りのように強く捻ったりしないのがポイントです。
濁った水を捨てて、泡が出なくなるまで「すすぎ」と「水抜き」を繰り返します。
脱水も足で踏んで水分を押し出し、浴槽の縁にかけてある程度水が切れてから干すようにしましょう。
水を含んだ毛布はかなり重いので、腰を痛めないように注意してくださいね。
コインランドリーの値段と乾燥機の時間
「洗濯して干す場所がない」「ダニが気になる」という方には、コインランドリーが最強の味方です。
特筆すべきは高温乾燥機のパワーです。
天日干しではダニは裏側に逃げてしまい完全には死滅しませんが、コインランドリーの乾燥機なら70〜80℃の高温風でダニを退治できます。
これは自宅にはない大きなメリットですね。
【コインランドリーの目安】
- 料金：洗濯から乾燥までで1,000円〜1,500円程度。
- 時間：全工程で約1時間（洗濯乾燥機の場合）。
- コツ：詰め込みすぎると乾燥ムラができるので、ドラムの適正ラインを守りましょう。
費用は少しかかりますが、フワフワの仕上がりと圧倒的な時短効果、そしてダニ対策ができる点を考えると、コストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。
【参照：独立行政法人 環境再生保全機構「ぜん息悪化予防のためのダニ対策」】
クリーニング料金とプロに頼む基準
カシミヤやシルクといった高級素材、あるいは長年の使用で蓄積した汚れをリセットしたい場合は、迷わずプロのクリーニングにお任せしましょう。
水洗い不可の素材を自宅で洗って縮ませてしまったら、元には戻りません。
専門店のドライクリーニングなら、素材を傷めずに油汚れを綺麗に落としてくれます。
料金相場はシングルで1,000円〜1,500円、ダブルや二重毛布だと2,000円以上が目安です。
少しお値段は張りますが、真空パックでの保管サービスを行っているお店もあるので、収納スペースにお困りの方には一石二鳥の選択肢になるかもしれませんね。
ドラム式洗濯機を使用する場合の注意
最近増えているドラム式洗濯機ですが、毛布を洗う際には少し注意が必要です。
ドラム式は少ない水で叩き洗いをするのが特徴ですが、毛布のような大物は水を含んで重くなるため、バランスが崩れやすかったり、洗浄液が全体に行き渡りにくかったりすることがあります。
必ず「毛布コース」を選択し、たっぷりの水で洗うようにしてください。
また、ドラム式こそ洗濯ネットの使用が必須です。
ネットに入れないと、脱水時の高速回転で毛布が傷ついたり、最悪の場合は洗濯機の故障につながることもあります。
乾燥機能まで使う場合は、フィルターの詰まりにも注意しつつ、生乾きにならないよう容量をしっかり確認してから行うようにしましょう。
最適な毛布の洗濯頻度で清潔を保つ
毛布の洗濯頻度について、素材やライフスタイルに合わせた考え方をご紹介してきました。
最後に大切なポイントをおさらいしておきましょう。
- 基本は月1回、最低でも年2回（衣替え時）の洗濯を心がける。
- 赤ちゃんやペットがいる場合は、頻度を上げて衛生管理を徹底する。
- 普段洗いは自宅やコインランドリー、高級素材はクリーニングと使い分ける。
- ダニ対策にはコインランドリーの高温乾燥が効果的。
無理をして毎回クリーニングに出す必要はありませんし、逆に全てを自宅で洗おうとしてストレスを溜める必要もありません。
「普段はコインランドリーでサッと、シーズン終わりはクリーニングでしっかり」といったように、ご自身の生活リズムに合わせて使い分けるのが賢い方法かなと思います。
清潔でふかふかの毛布に包まれて眠る幸せは、何物にも代えがたいものです。
ぜひ今回の記事を参考に、快適な睡眠環境を整えてみてくださいね。
正しいケアで、お気に入りの毛布を長く大切に使っていきましょう。
※本記事は一般的な情報をまとめたものです。
毛布の素材や洗濯機の機種によって取扱方法が異なる場合がありますので、必ず洗濯表示や説明書をご確認ください。
