布団収納クッションは、布団をしまう場所がないときの解決策として注目されています。
メリットは省スペース化だけでなく、インテリアにもなる点です。
しかし、購入してから失敗や後悔をしないためには、デメリットも理解しておく事が重要です。
懸念されるダニやカビの発生、クッションとして使った場合のへたりやかたよりはどうか、出し入れは面倒ではないか、といった点は気になるところです。
また、清潔さを保つカバーの選び方や、布団を圧縮するのは良くないのか、布団圧縮袋がダメな理由は何か、といった従来の収納方法との違いも知っておく必要があります。
この記事では、布団収納クッションのデメリットを徹底的に解説し、おすすめの布団収納クッションの選び方まで、詳しくご紹介します。
- 布団収納クッションの主な利点と欠点
- ダニやカビを防ぐための具体的な対策
- 圧縮袋との違いや布団が痛む理由
- ニトリや無印、カインズなど人気商品の特徴
布団収納クッションのデメリットと対策
- 布団をしまう場所がないときの解決策
- メリットは省スペース化
- 懸念されるダニ・カビの発生
- へたりやかたよりは?
- 出し入れは面倒?
- 清潔さを保つカバーの選び方
- 布団を圧縮するのは良くない?
- 布団圧縮袋がダメな理由は?
布団をしまう場所がないときの解決策

ワンルームや収納が少ない間取りで暮らしていると、かさばる布団の収納場所に頭を悩ませることは少なくありません。
特にオフシーズンの掛け布団や来客用の布団は、押入れやクローゼットの大部分を占領してしまいがちです。
そのような「布団をしまう場所がない」という悩みに対する有効な解決策の一つが、布団収納クッションです。
これは、布団を専用のカバーに入れることで、クッションやソファ代わりとして活用するアイテムを指します。
メリットは省スペース化
布団収納クッションが選ばれる最大のメリットは、やはり省スペース化にあります。
本来であれば押入れやクローゼットを圧迫する布団を、リビングや寝室に「クッション」として置けるため、収納スペースが実質的に不要になります。
例えば、一人暮らしの部屋でソファを置くスペースがなくても、布団収納クッションをソファ代わりに利用できます。
また、普段はクッションとして使い、来客時には中から布団を取り出して寝具として提供できるなど、多目的な家具としての一面も持っています。
このように、スペースを有効活用しつつ、インテリアとしての魅力も兼ね備えている点が、多くの人に支持されている理由です。

懸念されるダニ・カビの発生

便利な布団収納クッションですが、衛生面でのデメリットには注意が必要です。
最も懸念されるのが、ダニやカビの発生です。
布団は、寝ている間にかいた汗(湿気)や皮脂、フケなどを吸収しています。
これらはダニやカビの栄養源となります。
特に、床に直接置いてクッションとして使用する場合、床と接する面に湿気がこもりやすくなります。
対策としては、布団を収納する前に必ず天日干しや布団乾燥機で完全に乾燥させることが大切です。
また、収納クッション自体も定期的に風通しの良い場所で陰干しすることが求められます。
【参照:東京都健康安全研究センター「住まいのカビ・ダニ」】
【参照:西川株式会社 公式サイト「正しい羽毛ふとんの干し方」】
へたりやかたよりは?

布団収納クッションを利用する際、布団そのものへのダメージと、クッションとしての使用感の劣化、二つの「へたり」がデメリットとして挙げられます。
まず、布団自体のへたりです。
布団を長期間、折りたたんだり丸めたりしたまま圧力をかけて収納するため、中綿や羽毛が偏ったり、潰れたりする可能性があります。
これにより、いざ布団として使おうとした時に、本来のふっくら感や保温性が失われていることも考えられます。
次に、クッションとしてのへたりです。
クッションとして日常的に座ったり、体重をかけたりすると、当然ながら中の布団が徐々に潰れていきます。
最初は快適だった座り心地も、使用頻度によっては数ヶ月で底つき感が出るようになり、形も崩れてしまう場合があります。
出し入れは面倒?
利便性の面でのデメリットとして、布団の出し入れが面倒である点も挙げられます。
特に、大きくて重い敷布団や冬用の掛け布団を、形状が決まっているカバーにきれいに詰める作業は、想像以上に手間と時間、そして体力を要します。
ファスナーが全開になるタイプであっても、布団がカバーの中でかたよらないように均等に押し込むのは簡単ではありません。
そのため、毎日使う布団をその都度収納するといった用途には不向きです。
布団収納クッションは、あくまでシーズンオフの布団や来客用など、長期間出し入れを行わない布団の収納に適していると考えるのが現実的です。
清潔さを保つカバーの選び方

前述の通り、布団収納クッションはダニやカビの温床になりやすいため、清潔さを保つためのカバー選びが鍵となります。
最も重視したいのは、カバー自体が洗濯可能であることです。
クッションとして床に置いたり、肌が直接触れたりするため、カバーは想像以上に汚れます。
ポリエステル製など、自宅の洗濯機で気軽に丸洗いできる素材を選ぶと、清潔を保ちやすくなります。
また、ダニ対策を重視するならば、防ダニ加工が施されたカバーや、高密度でダニの侵入を防ぐ生地で作られたカバーもおすすめです。
通気性の良い素材を選ぶことも、内部の湿気を逃がし、カビの発生を抑えるのに役立ちます。

布団を圧縮するのは良くない?

布団の収納方法として、布団収納クッションとしばしば比較されるのが、掃除機などで空気を抜く「布団圧縮袋」です。
しかし、布団を圧縮することには大きなリスクが伴います。
特に羽毛布団の場合、圧縮は推奨されません。
羽毛布団の暖かさは、羽毛(ダウンボール)が空気を含むことによって生まれます。
圧縮袋で強く圧力をかけると、この繊細なダウンボールが潰れたり、羽軸が折れたりしてしまいます。
【参照:日本羽毛製品協同組合(日羽協)「羽毛ふとんの上手なしまい方」】
布団圧縮袋がダメな理由は?
羽毛布団以外でも、布団圧縮袋がダメだと言われる理由がいくつかあります。
主な理由は、布団の復元力が失われることです。
羊毛布団や綿布団なども、長期間強く圧縮されると、繊維が固まってしまい、弾力性や吸湿発散性といった布団本来の機能が損なわれる恐れがあります。
また、圧縮袋は密閉性が高いため、もし布団に少しでも湿気が残っていた場合、袋の中でカビが繁殖する原因にもなります。
さらに、圧縮の目安(通常は元の厚みの1/3程度)以上に圧縮しすぎると、生地や中綿へのダメージがより大きくなり、布団の寿命を縮めることにつながります。
布団収納クッションのデメリットと商品選び
おすすめの布団収納クッション

布団収納クッションを選ぶ際は、デメリットを理解した上で、自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
形状で選ぶ
クッションには、一般的な「スクエア型(正方形)」のほか、コロンとした見た目が特徴の「ラウンド型(円形)」、背もたれにも使いやすい「トライアングル型(三角)」などがあります。
どのように使いたいかに合わせて形状を選ぶと良いでしょう。
素材で選ぶ
リビングに出しっぱなしにするため、インテリアになじむ素材かも重要です。
ソファにも使われるシェニール生地やドビー生地、肌触りの良い起毛素材や、夏場に快適な接触冷感素材など、季節や好みに合わせて選べます。
機能性で選ぶ
前述の通り、丸洗い可能か、防ダニ・抗菌加工がされているか、といった衛生面の機能はチェックしておきたいポイントです。
また、持ち運びしやすいように取っ手がついているか、布団の出し入れがしやすいようファスナーが大きく開くかも確認すると良いでしょう。
ニトリの布団収納クッション


参考画像:ニトリ「布団収納クッション」
ニトリでは、特に「デコホームの布団収納クッション」などで、デザイン性に富んだ布団収納クッションが展開されています。
例えば、フリルが付いた可愛らしいデザインのものや、キルティング素材でしっかりとした作りのカバーなどがあります。
これらは、シングルサイズの掛け布団1枚と敷きパッド1枚程度を収納できるサイズ感が多いようです。
価格も手頃でありながら、インテリアのアクセントにもなるため、デザイン性を重視しつつコストも抑えたい人にとって有力な選択肢となります。

無印の布団収納クッション

無印良品は、そのシンプルなデザインで多くのファンを持っています。
過去には丈夫な綿デニム素材の布団収納袋が販売されており、根強い人気がありました。
現在は「布団収納クッション」という専用品を大々的に扱ってはいないようですが、「体にフィットするソファのカバー」にオフシーズンの布団を入れて代用するというアイデアが、無印良品のデザインを好むユーザーの間で実践されることがあります。
ただし、これは本来の使い方ではないため、布団のサイズや量によってはうまく収まらない可能性や、カバーに負担がかかる点には留意が必要です。

カインズの布団収納クッション

参考画像:カインズ「ふとんdeクッション」
ホームセンターのカインズでも、実用的な布団収納クッションが見つかります。
例えば、「ふとんdeクッション」といった商品名で、布団を巻いて入れる円柱型(ボルスター型)のものが販売されていることがあります。
これらの商品は、デザインはシンプルでありながら、機能的で手頃な価格設定が魅力です。
また、布団用だけでなく「クッション・座ぶとん袋」など、関連する収納アイテムも豊富に取り扱っているため、用途に合わせて比較検討できるのもホームセンターならではの強みと言えます。
まとめ:布団収納クッションのデメリット
布団収納クッションは便利なアイテムですが、デメリットを理解せずに使うと後悔につながる可能性があります。
最後に、この記事で解説した重要なポイントをまとめます。
- 布団収納クッションは省スペース化とインテリア性を両立する
- 最大のデメリットは湿気によるダニやカビの発生
- 収納前に布団を完全に乾燥させることが必須
- クッションとして使うと中の布団やカバー自体がへたる
- 布団の出し入れは重労働で時間がかかる
- 毎日使う布団の収納には適していない
- カバーは洗濯可能で通気性の良い素材を選ぶ
- 防ダニ・抗菌加工のカバーも選択肢になる
- 布団圧縮袋は羽毛布団には絶対に使用しない
- 圧縮袋は羽毛の潰れや折れ、保温性低下の原因になる
- 圧縮袋は他の素材の布団でも復元力を損なうリスクがある
- 布団収納クッションは形状(スクエア、ラウンド等)で選ぶ
- ニトリはデザイン性の高いカバーが特徴
- 無印は専用品よりビーズクッションカバー代用などのアイデアがある
- カインズは実用的で安価な商品が見つかりやすい
- デメリット対策を講じれば非常に便利なアイテムになる

